
WordPressに限らずブログサービスには、ブログの記事どうしで簡単に相互リンク(複数のサイト間でお互いにリンクを設定しあうこと)を行うための仕組みとして「トラックバック」とういものが用意されています。
これに対して、ピンバックとはWordPressに用意された機能で、トラックバックとよく似た働きをしています。
トラックバックとピンバックそれぞれの使い方や仕組みについては、当サイトでもそれぞれ記事にして紹介していますので、こちらもぜひ参考にしてみてください。
ここでは、トラックバックとピンバックの違いについて、簡単に紹介します。
トラックバックとは
トラックバックとは、自分のブログで記事を書く際に参照したブログに対して、「あなたのブログを参考にして記事を書きました」という通知を行うための機能です。
自分が管理しているブログを「ブログA」、ブログを書く際に参考にしたブログを「ブログB」とします。
ブログBを参考にしてブログAに記事を書いた際に、トラックバックを設定すると「ブログBを参考にしてブログAに記事を書きました」という通知がブログBに届けられます。
このとき、ブログBがトラックバックに対応していなければこれで終わりですが、ブログBがトラックバックに対応している場合はこの通知を受けて、「ブログBはブログAの記事の参考になりました」という内容のリンクがブログBにあるトラックバックの対象となる記事に自動で追加されます。
追加される位置はブログシステムによって異なりますが、一般的にはコメントと同じような扱いになることが多いです。これはブログAが、「記事を参考にしました」というコメントをブログBの記事に残す代わりの手段と考えるとわかりやすいかと思います。
ブログAはコメントの代わりに、トラックバックを利用して参考にしたことを通知し、通知を受けたブログBは「参考にされました」ということを、ブログAの代わりに自身の記事のコメントエリアで紹介する形になります。
このように、参照される側(ブログB)と参照する側(ブログA)の両方のブログがトラックバックに対応している場合は、参照する側(ブログA)がトラックバックを送信することで、自動的に参照される側(ブログB)からの被リンクを得ることができ、相互リンクが自動的に成立するようになっています。
同じようなコンテンツを紹介しているサイト、記事同士でリンクを設定しあうことで、ユーザーに対してよりよい情報提供ができるようになると同時に、お互いのサイトからユーザーを誘導しあってお互いのブログを多くの人に知ってもらうきっかけを作ることが可能になります。
このようにトラックバックは情報を求めているユーザーにとっても、多くの人にブログの記事を見てもらいたい運営者にとってもメリットが生まれる機能となっています。
これ自体は非常に便利な仕組みではあるのですが、この仕組みを悪用してまったく関係ない内容の記事でもトラックバックを送信して相互リンクを行うような行為(俗に言うスパム行為)が目立つようになってしまいました。
そのため、WordPressのデフォルトの設定ではトラックバックの通知をうけても、管理者が承認しなければ自身のサイト上で表示しないようになっています。また、トラックバックの通知を受ける、受けないの設定もサイト単位、記事単位で行うことができるようになっています。
ピンバックとは
ピンバックもトラックバックと同様に参考にしたブログに対して通知を行う仕組みなのですが、通知を行う設定方法がトラックバックとは異なります。
WordPressの場合、トラックバックを通知したければトラックバック通知用の入力エリアからURLを入力して設定を行いましたが、ピンバックの場合は記事本文中に登録した外部ブログへのURLが自動的に通知先となりそのブログに対して自動で通知が行われます。
なので、ブログBを参考にしてブログBを書いた場合、わざわざトラックバックを設定しなくても、本文中で「ブログBを参考にしました」とリンクを設定すれば自動で通知が行われるようになります。
ピンバックは本文中のリンクになるので、トラックバックと違って関係のない記事に対して通知を行うようなことはなくなります。トラックバックよりは相互リンク狙いの悪用は少なくなります。
ただし、ピンバックはWordPressで作成されたブログ間での通知になるので、両ブログがWordPressで運用されている場合にのみ有効になります。
以上がトラックバックとピンバックの違いについての説明になります。
冒頭でも紹介しましたが、WordPressを利用してのトラックバック、ピンバックのそれぞれの設定方法に関しては、下記の記事でも説明していますので、ぜひ、参考にしてみてください。