
WordPressを利用してブログやサイトに記事を投稿する際、その場で記事を公開したくない場面というのはよくあることだと思います。
その場合の「下書きで登録」もしくは「非公開で登録」のどちらかを利用すると思います。
当サイトの別の記事でも、それぞれの登録方法を紹介してきましたので、ぜひ参考にしてみてください。
どちらを利用しても記事を一般のユーザーに対して公開せずに保存することはできるのですが、この2つをどのように使い分ければよいのか、また、どのような違いがあるのかあまり情報がないように思いましたので、ここで簡単に違いをまとめてみました。
作成者は非公開の記事を公開側のサイト上で確認できる
WordPressにログインしている状態のユーザーには、非公開状態で登録された記事の個別ページが閲覧できたり、トップページ、アーカイブページ等の一覧ページに記事のタイトルとリンクが表示されるのが非公開と下書きの一番大きな違いになると思います。
先述した通り、非公開で登録されている記事は、WordPressにログインしているユーザーが、公開しているブログやサイトを閲覧する際に、記事のタイトルの前に「非公開:」という接頭辞が付いた状態で、登録した内容が表示されます。これは記事を投稿したユーザーだけでなく、同じWordPressにログインしているユーザー全員が非公開のページを閲覧できるようになります。
ただし、ログインしているユーザーでも、サイドバーなどで利用しているウィジェットには、非公開の記事へのリンクは表示されません。
WordPressにログインしていないユーザーでは、トップページやアーカイブなどの一覧ページからリンクをたどることもできませんし、記事に個別に設定されたURLを直接参照しても記事を閲覧することができません。また、下書きで保存した記事も同様に、ログイン状態に関わらず、リンクをたどることもできませんし、URLを直接参照しても記事を閲覧することはできません。
「下書きで保存したのに記事が公開されている!」と最初は驚かれる人も多いと思います(私も最初は驚きました)。どうしてこのような機能にしたのか理由は不明ですが、逆に考えると、「ログインしている(ログインできる)ユーザーにのみ記事を見てもらうことができる」機能とも考えられますので、複数人でブログやサイトを運営している場合は、他のユーザーに確認してもらうために、わざと非公開で記事を作成して登録し、確認が完了したタイミングで状態を公開に変更する、といったような運用方法ができるかもしれまん。
間違えて記事を公開してしまうミスを防ぐことができる
先ほどの「作成者は下書きの記事を公開側のサイト上で確認できる」というのは、WordPressの仕様というか特徴的なものでしたが、こちらはWordPressを運用していくうえでの特徴で、あらかじめ、状態を非公開に変更してから記事を書きはじめると、記事の作成途中で間違えて公開してしまう、というミスを防ぐことができるようになります。
記事の作成途中で他のことをやらなければならなくなったので、公開せずに保存(下書きに)したかったのに、【下書きとして保存】ボタンではなく、【公開】のボタンを間違えて押してしまった経験がある人もいるのではないでしょうか。
その場ですぐに気が付いて下書きに変更していればまだいいのですが、意外と気が付かないことが多く、次に記事の続きを書こうとしたときに気が付く、なんてケースもあると思います。すぐに気が付いたとしても、TwitterやFacebookなどのSNSと連動するようなプラグインを利用している場合はそちらも対応する必要がでてきます。
個人のブログレベルであれば許容できるミスではありますが、企業のサイトで新製品の告知などを間違えて公開してしまうと大きな問題になりかねません。
個人的な見解ですが、【下書きとして保存】よりも、【公開】のボタンの方が目立つので間違って公開してしまうことが多いような気がします。
一度、公開状態を手動で「非公開」に変更しておけば、【公開or更新】を押してしまっても公開状態は「非公開」のままなので、記事を閲覧するユーザーに公開してしまうというミスを防ぐことができるようになります。
下書きを利用しての運用だと、選択できるボタンが【公開or更新】と【下書きとして保存】の2つのボタンを区別して操作する必要があるので、登録時に【下書きとして保存】と間違えて【公開or更新】ボタンを押してしまう危険性が残ります。これとは違い、事前に手動で公開状態を「非公開」に変更しておけば、【下書きとして保存】が使えなくなり、【公開or更新】を押したとしても、公開状態を明示的に変えるまでは非公開の状態が保持されるので、間違って記事を公開してしまう危険性を下げることができるようになります。
運用方法の違いにはなりますが、記事の公開ミスを防ぐためには下書きよりも非公開を利用したほうが安全なサイト運営ができるようになるかと思います。
ここで紹介した「下書き」と「非公開」の違いはあくまでも記事の公開を制御するための運用の1例にすぎません。他にも便利な使いかたやWordPressの仕組み、仕様の違いもありますのでそちらはまた別の記事で紹介できればと思います。