
WordPressでウェブサイトの運営を始める際に行う重要な設定の1つにパーマリンクの設定があります。
パーマリンクの設定変更自体は必須ではないのでデフォルトの設定のままでもサイトの運営は可能ですし、デフォルトの設定のまま運営されているサイトもインターネット上にはたくさんあります。
ただし、WordPressで本格的にサイトを運営するのであれば、この設定はできるだけ(早いうちに)変更したほうがいいと言われています。
ここではWordPressでのパーマリンクの設定方法からおススメのパーマリンクの設定までご紹介します。パーマリンクの設定は後から変更することが難しいものですので、これからWordPressでウェブサイトの運営を始めるかたの参考になれば幸いです。
パーマリンクとは
パーマリンクとは、WordPressで記事や固定ページを作成した際に、それぞれに与えられる個別のURLに使用する文字列のことです。
WordPressをインストールして、パーマリンクの設定を変更していない状態だと
、
- https://wp-kamisama.com/?p=111
このようなURLが作られます。この中の「?p=111」この部分をパーマリンクといい、WordPressではこの部分を任意のフォーマットに指定できるようになっています。
冒頭でも説明しましたが、このままでもサイトは運営することは可能ですが、変更したほうがいいと言われています。
パーマリンクの設定を変更したほうがいい理由
パーマリンクの設定を変更したほうがいいと言われる一番大きな理由は、Googleの推奨するURLの形式に沿っていないからです。
「Googleのコンテンツに関するガイドライン」ではURLの形式について、下記のようにシンプルなURL構造を維持するように推奨しています。
サイトの URL 構造はできる限りシンプルにします。論理的かつ人間が理解できる方法で(可能な場合は ID ではなく意味のある単語を使用して)URL を構成できるよう、コンテンツを分類します。
シンプルでわかりやすいURLにしましょう、ということですね。
ここでWordPressのデフォルト設定でのパーマリンクをもう一度見てみると、
- https://wp-kamisama.com/?p=111
このようになっており、
- 論理的かつ人間が理解できる
- 可能な場合はIDではなく意味のある単語を使用
この2つに反する形になってしまっています。
もし、パーマリンクの設定を変更していて、記事ごとに、その記事の内容を表す文字列を指定するようにしていれば、
- https://wp-kamisama.com/what-is-wordpress/
このように「what-is-wordpress」というURLに指定された文字から記事の内容を人間が推測できるようになります。このURLなら「WordPressってなに?」という、WordPressについての説明が書かれたページだろう、とユーザーは推測してくれます。
WordPressではパーマリンクの設定を変更することにより、Googleが推奨している通り、「IDではなく、意味のある単語を利用して、人間が理解できる」ようなURLを作ることができますので、設定の変更が推奨されています。
もちろん、Googleのルールに絶対従わなければいけないというわけではありませんが、現代のインターネットにおけるGoogleの影響力は非常に大きなものであり、多くのユーザーがGoogleの検索を利用してウェブサイトを探しています。
WordPressを利用してサイトを運営し、多くのユーザーに情報を提供したいのであれば、Googleの検索結果は重要なものになります。多くのユーザーがGoogleを利用することがわかっているのであれば、Googleのルールに反するようなことはできるだけ避けたほうが賢明だと思います。
WordPressでのパーマリンクの設定方法
では、実際にWordPressでパーマリンクの設定を変更する方法を紹介します。設定の変更自体は非常に簡単です
ダッシュボードのメニュー、[設定>パーマリンク設定]を選択します。
「パーマリンク設定」の画面が表示されます。
- デフォルト
- 日付と投稿名
- 月と投稿名
- 数字ベース
- 投稿名
- カスタム構造
と6つの設定項目があるので、「カスタム構造」を選択します。
ラジオの横にある、入力フィールドに、パーマリンクの設定フォーマットを指定します。設定できるフォーマットの詳細についてはこの記事では省略します。詳しくは「パーマリンクの使い方 – WordPress Codex 日本語版」を参照してください。
今回は、「/%postname%/」を指定して、投稿名がパーマリンクに利用されるように設定しました(投稿名のラジオをチェックしても同じ結果になります)。
この設定により、記事を作成した際には、パーマリンクにはIDではなく、自動で投稿名が利用されるようになりました。また、記事の投稿画面から、記事の作成時に任意の文字を指定できるようにもなっています。
設定変更後、記事の投稿画面からタイトルや本文を入力していると、この記事のパーマリンクを設定するエリアが表示されます。
表示されたエリアの【編集】ボタンをクリックします。
すると、パーマリンクの部分が入力フィールドに変化し、【編集】ボタンが【OK】ボタンに代わりますます。
ここに任意の文字を入力して、【OK】ボタンをクリックします。
パーマリンクの編集が完了しました。先ほども言いましたが、URLには日本語は利用せず、半角英数字で指定するようにしましょう。また、複数の単語を利用してパーマリンクを設定する際は、文字の区切りには「_」ではなく、「-」を使うほうが良いと、「Googleのコンテンツに関するガイドライン」に記載されていたので、こちらも気を付けてください。
デフォルトではパーマリンクの指定が必要なかったので、記事の作成にひと手間かかる用にはなりましたが、記事を表す英語の文字列を指定するだけですのでそこまで苦にはならないと思います。「パーマリンクの設定までが記事の作成」と割り切って考えるようにすれば、数記事書いているうちに気にならないようになります。
よく利用されているパーマリンクの設定
先ほどの設定では、「/%postname%/」を指定して、投稿名がパーマリンクに利用されるように設定しました。
WordPressではパーマリンクに様々な形式を指定することができ、先ほどの設定、「/%postname%/」も指定できる設定方法の1つになります。他にも日付や登校時間、カテゴリーの情報をを利用したりとかなり柔軟に指定が可能になっています。
正解はないので、どのような設定にするか迷うところですが
- https://wp-kamisama.com/投稿名
- https://wp-kamisama.com/カテゴリー名/投稿名
この2つが良く使われている形式です。
どちらも「投稿名」が使われています。これにより先ほど説明したように、記事を作成する際に任意の文字列をパーマリンクに指定することができるようになります。両者の違いはカテゴリー名(カテゴリーのスラッグ)をパーマリンクに入れるかになります。これにはそれぞれメリットデメリットがあります。
カテゴリー名をパーマリンクに含めたときのメリット
カテゴリー名をパーマリンクに含めると、
- URLを見ることで、記事の階層構造(親子関係)が把握できる
- アクセス解析を利用する時にカテゴリーでフィルタリングできる
という2つのメリットがあります。
【1】は複数のカテゴリー名がURLに入っていることによって、その記事がどのカテゴリーに属しているのか把握しやすくなるので、URLから記事の内容をより推測しやすくなり、Googleの推奨している形式に近づきやすくなります。
【2】はカテゴリー名を利用して、カテゴリー単位でのアクセスの動向を調べることができるようになったりします。人気のカテゴリー、不人気のカテゴリーがわかれば、今後のサイトの運営や事業展開などに利用できるようになったります。
カテゴリー名をパーマリンクに含めたときのデメリット
2つのメリットとは反対に、
- カテゴリー名の分だけURLが長くなる
- カテゴリー名に変更があると、URLにも影響がでる
という2つのデメリットがあります。
【1】に関しては、しっかり構造化されているのであればそこまで気にする必要はないと思います。
【1】とは違い、【2】に関してはパーマリンクについて説明している多くのサイトでも言及されている問題です。サイトの運営を続けていくと、サイトで扱う情報のジャンルがだんだん変わってきたりして、カテゴリーを見直したりしたくなることがあります。WordPressでカテゴリーの情報を変更すること自体は簡単なのですが、それによりそのカテゴリーに属する記事のURLも一緒に変わってしまうことになり、色々と問題が発生します。
URLが変わってしまうことによるデメリットはかなり大きく
- SNSでシェアされた数値がリセットされてしまう
- 他のサイトやブログから貼られた被リンクが無効になってしまう
- Googleなどの検索エンジンからの評価が無効になってしまう
などのデメリットが考えられます。
【2】、【3】に関しては、サーバー側でリダイレクトの設定を行うことで対応することができますが、【1】に関しては避けられない問題です。せっかく記事を評価してもらったのにそれが消えてしまうのは非常にもったいないことです。
どちらも一長一短あるのですが、長く運営を続けていくうえで、カテゴリーの変更の可能性を考慮すると、カテゴリー名を入れない設定にしておいた方が安全なのかもしれません。